年度単位で集計したい
「年度」という集計単位は、Kintoneの集計機能には用意されていません。別途年度を表示するフィールドを用意して、該当のフィールドを集計の[分類する項目]に設定することで、年度単位で集計できます。
ここでは、年度単位で集計するための設定例を紹介します。なお、この例では、年度の始まりを4月としています。
準備
[アプリの設定]画面の[フォーム]タブを開き、以下のフィールドを配置します。
- (1)[日付]フィールド
- (2)[計算]フィールド
- (3)[計算]フィールド
- (4)[文字列(1行)]フィールド
各フィールドの設定
配置した各フィールドの設定画面を開き、フィールド名、フィールドコード、計算式、表示形式を設定します。
フィールドコードとは
(1)[日付]フィールド
- [フィールド名]:日付
- [フィールドコード]:日付
このフィールドでは、[計算式]と表示形式は設定しません。
(2)[計算]フィールド
-
[フィールド名]:年
-
[フィールドコード]:年
-
表示形式:[数値(例:1000)]を選択
-
[計算式]:以下の計算式を設定します。
DATE_FORMAT(日付, "YYYY", "Asia/Tokyo")
(3)[計算]フィールド
-
[フィールド名]:月
-
[フィールドコード]:月
-
表示形式:[数値(例:1000)]を選択
-
[計算式]:以下の計算式を設定します。
DATE_FORMAT(日付, "MM", "Asia/Tokyo")
(4)[文字列(1行)]フィールド
-
[フィールド名]:年度
-
[フィールドコード]:年度
-
[計算式]:[自動計算する]にチェックをつけ、以下の計算式を設定します。
IF( 日付 = "" , "" , IF ( 月 <= 3 , ( 年 - 1 ) & "年度" , DATE_FORMAT(日付, "YYYY年度", "Asia/Tokyo") ) )
このフィールドでは、表示形式は設定しません。
集計の設定
[集計する]画面を開き、次のとおり設定します。
この例では、横軸が年度、縦軸がレコード数の縦棒グラフを表示できます。
- [グラフの種類]:[縦棒グラフ] 、[集合]
- [分類する項目][大項目]:年度
- [集計方法]:[レコード数]
- [条件]:[すべてのレコード]
- [ソート]:[大項目]、[昇順]
計算式の解説
[日付]フィールドに入力した日付のうち、年と月だけが表示されるようにあらかじめ[計算]フィールドを設定します。年度の始まりを4月とする場合、1月、2月、および3月は年と年度とが一致しないので、1月、2月、および3月は(年-1)の値を、それ以外の場合は[日付]フィールドの年を「年度」に表示させています。
KintoneのDATE_FORMAT関数では、計算結果を文字列として扱います。ただし、[計算]フィールドでDATE_FORMAT関数を使用して、計算結果が数値のみとなる場合には、その計算結果を数値として扱えます。